外国為替証拠金取引(FX)

注文の種類

外国為替証拠金取引(FX)の注文は、新規注文と決済注文の2つに大別されます。

新規注文 建玉を建てるお取引。売りからもお取引を始められるのが外国為替証拠金取引(FX)の特徴です。
決済注文 保有している建玉を反対売買して損益を確定させるお取引。

新規注文・決済注文ではそれぞれ目的に応じてさまざまな方法で注文を行うことができます。

注文方法 目的
今のレートでお取引をする
今よりも価格が下がったら買う(または価格が上がったら売る)
今よりも価格が上がったら買う(または価格が下がったら売る)
できるだけ損失が小さくなるように損切りを設定する
利益確定の注文と損失限定の注文を両方出しておくなど
新規注文を出すときに、建玉の決済注文も出しておく
相場が急変したので、急いで建玉を決済する

それぞれの注文の操作方法は、お取引ツールヘルプをご覧ください。

ストリーミング注文

お取引画面のストリーミングボードで配信価格を押して発注します。原則指定したレートでのお取引ですが、約定処理までに価格が変動することがあるため、発注価格よりいくらまでなら不利な価格になっても約定させるか(スリッページを許容するか)、または不利な価格では約定させないのかを、あらかじめ「スリッページ許容幅」で指定します。

価格がスリッページ許容幅を超えてお客さまに不利に変動した場合は注文が失効します。また、指定の許容幅に関わらず、お客さまに有利な方向へは無制限にスリップします。

例:USD/JPYで、スリッページ許容幅1pipで買い注文をする場合

発注価格
100.000
約定処理時点の価格
100.015許容幅を超えて不利なレートのため、失効
100.008許容幅範囲内で不利なレートのため、100.008で約定
100.000発注価格通りのため、100.000で約定
99.992発注価格よりも有利なレートのため、99.992で約定
99.981発注価格よりも有利なレートのため、99.981で約定

スリッページ許容幅を0pipsと設定すると、押した価格よりも不利な価格で約定することはなくなりますが、注文が失効する可能性は高くなります。適宜ご調整のうえお取引きください。

また、ストリーミング注文では約定処理時点でレートの有効期限が切れている場合などに注文が失効することがあります。

決済優先ON/OFFについて
新規のストリーミング注文、成行注文では決済優先ON/OFFを指定します。たとえばUSD/JPYの売りの建玉を3万通貨保有しているとき、「決済優先ON」でUSD/JPYの買いの注文を5万通貨分だすと、まず売りの建玉3万通貨を決済して、新規の買建玉を2万通貨分建てる取引になります。「決済優先OFF」で同じ取引をすると、売建玉は決済されず買建玉を5万通貨分建てることになります。同じ通貨ペアの買いと売りの建玉を同時に保有することを「両建」といいますが、経済合理性を欠く恐れがありますのでご注意のうえお取引きください。
成行注文

価格は指定せずに発注し、約定処理時点の価格で原則必ず約定する注文方法です。発注時点の価格より有利な価格で約定することも不利な価格で約定することもあります。

よって、約定価格に重きを置く場合にはストリーミング注文、価格よりも確実に約定することが重要な場合(損切りを目的とした決済注文など)には成行注文が適していると言えます。

また、成行注文では約定処理時点でレートの有効期限が切れている場合などに注文が失効することがあります。

指値注文

現在の価格よりも有利な条件で取引をすることを目的とする注文です。お取引したい価格を指定して発注し、配信価格がご注文価格に到達したらご注文価格でお取引が成立します。新規注文の場合は「この価格まで行ったら相場が反転するだろう」という予想のもとにお取引するような(一般的に逆張りと呼ばれる)ケース、決済注文の場合には主に発注時点よりも利益が大きくなったところで決済するケースなどで利用する方法です。

逆指値注文

現在の価格よりも不利な条件で取引をすることを目的とする注文です。お取引したい価格を指定して発注し、配信価格がご注文価格に到達したら配信価格でお取引が成立するため、ご注文価格に比べお客さまにとって有利な価格または不利な価格で約定する場合があります。新規注文の場合は、「この価格に達したらさらに同じ方向に相場が動くだろう」という予想のもとにお取引するようなケース、決済注文では主に発注時点よりも損失が大きくなったところで損切りをするケースなどで利用する方法です。

トレール注文(決済注文のみ)

逆指値注文と同様、逆指値価格を指定しますが、発注後、配信価格がお客さまにとって有利に変動した場合、逆指値価格が追随して動くことで、損切のラインを切上げていくことができるため、相場の動き方によっては約定時に確定する損失額を通常の逆指値よりも小さく抑えることができる注文方法です。配信価格に対してどれだけの幅を持って逆指値価格を追随させるかを「トレール幅」で指定します。

OCO注文

OCO注文は指値と逆指値をセットで発注し、配信価格がどちらかの注文価格に到達すると、価格が到達した注文が約定しもう一方の注文が取消される注文方法です。決済注文に利用すれば、利益確定と損失限定の両方の注文をひとつの建玉に対して出しておくことができます。新規注文で利用することもできます。

IFD注文

IFD注文は、建玉を建てるための新規注文(=1次注文)と、その約定によりできた建玉を決済する注文(=2次注文)をまとめて発注する方法です。1次注文は「成行」「指値」「逆指値」から選択でき、2次注文は「指値」「逆指値」「トレール」から選択します。1次注文が約定すると2次注文が有効になります。

組合せかたにより、さまざまな使いかたができます。

現在のレートで買建玉を建て(成行注文)、損失限定の売りの決済注文を入れておく(逆指値)場合

1次の成行注文で建玉を建てます。相場が上がったところで利益を確定する場合は、2次逆指値注文を取消のうえ、決済します。相場が下落し2次注文価格に到達すると注文が約定します。

上記の例で2次注文をトレールにしておくと、設定のしかたによっては相場変動に伴い逆指値価格が切上がるため、損失額をさらにコントロールすることもできます。

相場の流れに乗って1次注文を買いの「逆指値」、2次注文を売りの「指値」で発注する場合

1次注文が約定すると2次注文が有効になります。

予想に反して相場が下落した場合、2次注文(指値)を取消して、成行注文などで損切りをするか、他に建玉を保有していない場合は、「一括成行決済」を利用すれば2次注文が自動的に取消され損切りができます。

IFDOCO注文

IFD注文としくみは同じですが、1次注文の約定でできた建玉を決済する注文(=2次注文)がOCO注文です。よって、1次注文は「成行」「指値」「逆指値」から選択し、2次注文は「指値」「逆指値」をセットで発注します。

現在のレートで買建玉を建て(成行注文)、売りの決済注文はOCOで発注する場合

1次の成行注文で建玉を建てます。2次指値が約定すると、2次逆指値は取消されます。

一括成行決済、一括成行全決済(決済注文のみ)

特定の通貨ペア、売買の建玉を一括決済する「一括成行決済」、および保有中のすべての建玉を決済する「一括成行全決済」が利用できます。

通常の成行注文と同様に約定処理時点の価格で決済されるため、発注時点の価格よりも有利な価格で約定することも不利な価格で約定することもあります。また、一括決済の対象となる建玉に発注済みの決済注文がある場合は、その注文を自動的に取消して決済します。

相場急変時など、保有中の建玉をまとめて決済する必要があるときにご利用ください。

ご注文の有効期限について

指値注文、逆指値注文、トレール注文などの注文では有効期限を指定します。

有効期限 説明
当日 日本時間で注文入力日の翌日午前6:55(米国夏時間は5:55)まで有効
週末 日本時間で注文入力日の週の土曜日午前6:55(米国夏時間は5:55)まで有効
無期限 注文が約定するか取消をするまで有効
日時指定 指定した日時まで有効