Sony Bank GATE
事業内容
概要

1947年に創業以来、香川県の中央西部に位置する中讃地区を中心に、浄化槽の維持管理・清掃・し尿汲み取り・排水管高圧洗浄・排水管薬品洗浄業務を通じて、地域の排水インフラを支え、水と環境保全に貢献している有限会社森清掃社。延べ20万件を超える清掃実績、予期せぬ排水トラブルには365日体制で緊急対応するなど、水環境を守る実直な取組によって地域から厚い信頼を得てきました。
現在は、3代目社長として事業を承継する予定である山添専務の主導のもと、業界全体の課題である浄化槽管理士の慢性的な人材不足と高齢化問題の解決に向け、水質汚染のリスクを減少させる最新の技術とバクテリアの自社開発をはじめ、浄化槽内の汚泥などを自動測定できる世界初(*)のセンサーの開発、さらには同社にとって新規事業となる浄化槽管理の遠隔監視技術の開発に取組んでいます。
長期的な事業の展望としては、AIやIoT技術を活用した浄化槽管理の完全自動化システムの開発を進めることで、地域社会と連携しながら持続可能なビジネスモデルを構築し、環境保護に貢献できる浄化槽管理の未来の創造を目指しています。
浄化槽の性能を最大限に引出すバクテリアの自社開発に成功
同社の独自技術のひとつが、自社開発のバクテリアです。山添専務が独学で微生物やバクテリアについて学ぶ一方、さまざまな菌の収集と培養を行い、自作の実験装置で汚物の分解速度を比較していく中で、これまでにない驚異的な早さで汚泥を分解する特定のバクテリア属に存在する菌を発見。そのバクテリアに企業秘密である独自の処置を施すことで、さらに能力を高めることに成功しました。
日本の浄化槽は世界最高水準の浄水能力を有していますが、同社が開発したバクテリアは浄化槽の性能を最大限に引出すことで、水質汚染のリスクを大幅に減少させるだけでなく、地域の環境保護にも寄与しています。
世界初となる汚物量測定センサーを開発し、浄化槽の遠隔監視システム構築に着手
現在、同社が新規事業として精力的に取組んでいるのが、浄化槽内の汚物量を自動測定するセンサーを中核技術とした遠隔監視システムの開発です。汚物が溜まった浄化槽内の過酷な環境下で連続測定可能なセンサーが存在しなかったため、大阪大学発のスタートアップである株式会社地球観測と共同研究を重ね、失敗と試作を繰り返しながら4年の歳月をかけて世界初(*)となる汚物量測定センサーの開発に成功しました。
このセンサーを浄化槽内に設置することで、汚物の堆積量や水質、機器の異常を24時間リアルタイムでの監視が可能となります。それにより同センサーを活用した浄化槽遠隔監視システムが実現すれば、すべての浄化槽を巡回する定期的点検から、対応が必要な浄化槽だけを特定して現場に向かう常時点検へと移行させることが可能となります。その結果、浄化槽管理士の現場負担は約20分の1まで減らせるうえに、15年後には浄化槽管理士の人数が半分以下に減ると予想されている未来においても、今以上の水質を守ることが可能になる見込みです。
同社が開発した浄化槽遠隔監視システムは、国内の水インフラを守るための革新的なソリューションとして期待を集めており、現在では小規模な実証実験が終了し、今後大規模な実証実験に取組みながらエビデンスデータを収集し、実装化を進める予定となっています。
国内外の水インフラ問題の解決に向け、浄化槽遠隔監視システムの実現に挑む
同社は先に紹介した遠隔監視システムの実現に取組む一方、さらに先を見据えて薬液やバルブの調整なども行う遠隔管理の実現、さらには浄化槽の自動管理システムの構築を目指しています。
2025年1月に埼玉県八潮市で発生した道路陥没事故は記憶に新しいところですが、この事故の原因は下水管の老朽化にありました。この事故発生を受けて、国土交通省が地方公共団体に下水道管路の調査を要請する事態となりました。しかし、この事故以前から今後30年間で老朽化した下水道の維持や更新に38兆円もの費用が必要となり、それが地方自治体の財政に大きな影響を与えることが指摘されていました。そのため、すでに複数の自治体が下水道から浄化槽への転換を図り始めているうえに、国土交通省では人口1万人以下、もしくは1ヘクタール当たりの人口が20人以下の過疎地において、下水道の維持は技術的にも財政的にも合理的ではないとの発表をしています。つまり、そのような地域においては下水道から浄化槽への転換が余儀なくされる未来が待っているのです。結果、全国の浄化槽数が増えていくことになりますが、そこで問題となるのが浄化槽管理士の減少です。浄化槽に転換しても、それを管理する人間がいない。この問題解決に寄与するのが、同社の遠隔監視システムであると期待がかかっています。
さらに同社では、このシステムが国内で実装化された先の展望として、海外の新興国などに浄化槽と遠隔監視システムを技術移転することで、世界の水インフラ不足や水インフラの管理者不足といった問題解決に寄与することを目指しています。
(*)本ページの世界初について:「汚損防止のための水中退避・重力落下機構を採用した、浄化槽用自律型汚泥界面検出装置として世界初」(注釈:2025年11月 有限会社森清掃社調べ。世界の主要な排水処理計測機器メーカーの公開製品情報を調査。)

資金使途
調達資金は、有限会社森清掃社の事業全般にかかる活動に使用します。
事業計画
事業計画売上高
15,000,000円
会計期間全体(4ヶ月)における合計です。
売上対象
本事業の売上は、有限会社森清掃社の全売上が対象となります。
分配金の計算および支払の対象となる売上は、事業計画売上高の15,000,000円を上限とします。